国語に関する調査結果2013年10月26日 23:27

今回は国語に関する調査結果のお話です。

先月、文化庁より公表された2012年度の国語に関する世論調査の結果によると、慣用表現の使われ方について、誤用が多いとみられる慣用句の意味を選択式で5つ出題したところ、「噴飯もの」「流れに棹(さお)さす」「役不足」「気が置けない」の4つの慣用句で、誤った回答が本来の意味を示した回答を上回ったそうです。

「噴飯もの」は本来の意味の「おかしくてたまらないこと」(20%)を「腹立たしくて仕方ないこと」(49%)が倍以上上回りました。「流れに棹さす」も本来の使い方である「傾向に乗って、ある事柄の勢いを増すような行為」(23%)を、「傾向に逆らって、ある事柄の勢いを失わせるような行為」(59%)が35ポイント以上引き離しました。「役不足」は「本人の力量に対して役目が軽すぎること」が本来の意味ですが、「本人の力量に対して役目が重すぎること」という回答が上回りました。また、「気が置けない」は、「相手に対して気配りや遠慮をしなくてよい」が本来の意味ですが、「相手に対して気配りや遠慮をしなければならない」との回答が多いという結果でした。

因みに、「潮時」については、全ての年代で,本来の意味である(ア)「ちょうどいい時期」を選んだ人の割合が,本来の意味ではない(イ)「ものごとの終わり」を選んだ人の割合を上回っていました。

最近は、特許翻訳する上で、英語の読解力は勿論欠かせませんが、それ以上に日本語を使いこなす能力が問われていることを強く実感しています。もともと、英語が意味する語義の範囲と日本語の語義の範囲は11で対応しているわけでは無く、翻訳する場合は、出来るだけ原語の意味範囲に近い日本語を選択していくことが必須です。

常日頃から、日本語に対するセンスを磨いていかないと、立ち行かないのでは無いかとの思いがあり、そうした関連の書籍があると思わず購入してしまいます。

ここでは、これまでに買った本の中から2冊紹介します。(以下の写真をご覧下さい。)

(1)大人の国語力大全 単行本(ソフトカバー)青春出版社

敬語、慣用句、ことわざから、漢字、四字熟語、カタカナ語まで、できる大人が確実におさえている日本語の最重要ポイントを完全収録。日本語で恥をかかずに、「できる大人」になるための必読書。80万部のベストセラーです。

(2)新漢和辞典 大修館書店  新装大型版

親字数9000 熟語数55000収録。参考として掲げた異体字(略字・俗字など)も総画索引で引けるようになっています。熟語は漢語を中心に収録されていますが、和語も必要に応じて採録されています。また、一般の熟語のほか、有名な漢詩・漢文・格言・故事や人名・地名・書名などの百科項目的な語もできるだけ多く採録されています。

 

 

(大人の国語力大全)

大人の国語力大全

 

 

(新漢和辞典)

新漢和辞典

 


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