「特許翻訳の実務」という本を買いました2014年08月09日 13:27

今回は、「特許翻訳の実務」という本のお話です。

桐蔭特許翻訳講座の講師をしている水野麻子さんのメルマガを読んでいたところ、最近出た特許翻訳関連の書籍で「特許翻訳の実務」という本が、内容が充実していて、本当にお薦めできる旨、紹介されておりました。水野さんが高く評価している特許翻訳関連の書籍は、今まで、あまり聞いたことが無かったので、これは期待できるかもと思い、GOOGLE検索で調べてみると、高評価のコメントがヒットしました。そのまま、直ぐAMAZONに注文することも、頭の片隅に浮かびましたが、念のため、書店で内容を確認してから、購入するかどうかを決めようと考えました。横浜の紀伊國屋書店に店頭在庫があることをネットで確認した上で、先日、見に行きました。手に取って、目次やアピールポイントの詳細を検討した結果、是非とも購入すべき本であると判断したので、その場で購入しました。(以下の写真をご覧下さい。)

出版元のキャッチコピーを引用すると以下のとおりです。

「翻訳品質を上げるにはどうすればよいか。翻訳実務の流れ、翻訳に必要な特許法の知識、明細書作成・出願・補正時に翻訳者が知っておくべきことがわかる、プロフェッショナルを目指す人のための1冊。」

「翻訳品質をもう一歩レベルアップするために。これからの特許翻訳者と特許実務者が覚えておきたい翻訳知識・法律の知識と考え方を解説。」

 

 

 

(特許翻訳の実務)

 

 

特許翻訳の実務




基礎知識の見直し2013年08月24日 17:50

今回は基礎知識の見直し(知財関連、化学およびバイオ)に関するお話です。

過去の業務経験から相当程度の基礎知識はあると思っていましたが、日々ブラッシュアップがなされない限り、どんどん時代遅れになっているのかも知れないという懸念が生まれてきました。

そこで、知財関連、化学およびバイオについて、ほんとの基礎から見直してみようと考えました。


  最新の特許制度について見直した結果、気付いた項目は以下のとおりです。

(1)PCT出願の日本語翻訳文の提出期限

以前は、PCT出願の日本語翻訳文提出期限は優先日から30ヶ月以内で、救済規定が無かったと理解していましたが、平成14年の法改正において、特許法第184条の41項但し書きの規定により、《優先日(優先権主張がないときは国際出願日)から30ヶ月以内(国内書面提出期間)に提出。ただし、国内書面提出期間満了前2ヶ月から満了日までの間に国内書面を提出した場合は、国内書面提出の日から2ヶ月以内に提出できる。》ということになっています。また、平成24年の特許法改正では、《所定の期間内に手続をすることができなかったことについて「正当な理由」があるときは、その理由がなくなった日から2月以内で期間の経過後1年以内に限り、期間徒過後の手続が許容される》ことになりました。

(特許庁HPからダウンロードした、以下の平成24年度知的財産権制度説明会(実務者向け)テキスト《特許協力条約(PCT)に基づく国際出願の手続き》の抜粋をご覧下さい。)


(2)米国の先願主義への移行

2013 3 16 日より、米国は先発明主義を先願主義に変更し、日本や欧州と制度の足並みを形式的に揃えることになりました。しかし、一方で、米国特許法独自のルールであるグレースピリオド制度は維持されることになっています。このグレースピリオドとは、自己の発明を出願前に発表し新規性を喪失してもその新規性喪失日から1年以内に出願をすればその行為により新規性の喪失が失われない猶予期間のことです。

従って、今回の改正は、先に出願をした者に特許を与える先願主義というよりは、先に公表ないし出願をした者に特許を与える先公表先願主義を規定したものと解説する人もいます。

 

(3)「付与後レビュー」という制度

810日の日経新聞の記事によれば、以前の特許異議申立て制度に代わる「付与後レビュー」という制度が導入される見通しです。

(引用ここから)特許庁は、成立した特許に対して類似技術をもつ同業他社が異議を申し立てやすくする新制度をつくる。書面での手続きだけで審理し、異議が認められれば、すでに成立した特許を無効にできる。来年の通常国会にこの規定を盛り込んだ特許法改正案を提出、2015年の導入をめざす。

「付与後レビュー」と同様の制度はかつて日本に存在していたが、特許紛争が複雑になるのを防ぐため、03年の特許法改正で廃止された。しかし異議の申し立てが難しくなったとして、産業界が制度の復活を求めていた経緯がある。(引用ここまで)

 

専門分野としている化学・バイオについても、基礎的な知識を見直すために、あえて高校生向けの参考書(2冊)を購入し、昔の知識をアップグレードしています。(以下の写真をご覧下さい。)特許翻訳スクールにおける推薦図書等を参考にして、これらのテキストを選定しました。

 

(日本語翻訳文の提出期限)

日本語翻訳文の提出期限


 

(理解しやすい生物Ⅰ・Ⅱ)

理解しやすい生物Ⅰ・Ⅱ


 

(理解しやすい化学Ⅰ・Ⅱ)

 

理解しやすい化学Ⅰ・Ⅱ


翻訳経験の蓄積量2013年08月17日 16:20

今回は翻訳経験の蓄積量に関するお話です。

今までの研究開発や知財管理の業務で経験した英文特許明細書の読み込み件数は、数百のレベルですが、しっかりした日本語に翻訳した、いわゆる特許翻訳の件数は、百に満たないと思います。翻訳の世界では、ある程度まとまった量の翻訳経験を重ねないと翻訳レベルは向上しないとよく言われます。実際にどのくらいの件数をこなせば、良いのでしょうか。自分としては、少なくとも数百の件数は必要ではないかという感覚を持っています。

そこで、翻訳経験の蓄積量を増やすため、意識的に課題を設定して、継続的に取り組むことを考えました。ここで問題になるのは、良い教材を収集することです。幸いにネット情報を検索すると、自分の希望に沿った資料が比較的簡単に入手できることが分かりました。

自分が入手した教材の例(英文と和文のセット)を2つ示します。(以下の画像をご覧下さい。)

(1)国際特許出願の英文明細書とその翻訳文(入手ソース:特許庁電子図書館および世界知的所有権機関のHP

まず、化学およびバイオの分野で、技術対象を選定して、その技術分野に強いもしくは出願件数の多い特許事務所や代理人(弁理士)を予め調べておきます。ついで、特許庁電子図書館でその代理人を検索語に選んで、特許公表公報のテキスト検索を行って、自分にとって好ましい特許公表公報(日本語翻訳文)を選定します。この公表公報の原出願である、欧米の発明者によるPCT出願(英文で記載された明細書)を世界知的所有権機関のHPからダウンロードします。こうした作業により、英文明細書とその翻訳文という教材が得られるので、これらを題材に、自分で翻訳を重ね、翻訳経験の量を上積みしていきます。

(2)知財翻訳検定試験の過去の問題と解答(入手ソース:知財翻訳検定協会のHP

これまでに翻訳速度の向上訓練として、上記過去問(化学およびバイオの1級の問題全て)について、実際の試験と同じ条件下で、翻訳作業を行ったことがあります。今回は、その後整備された辞書類や向上した翻訳スキルを反映させて、改めて全問を翻訳して、翻訳の質と速度を検証してみようと考えています。

 

 

(特許電子図書館のHP

 

t特許電子図書館のHP

(知財翻訳検定協会のHP

 

知財翻訳検定協会のHP


知識水準を高めるために購入した本(特許関係)2013年07月13日 15:18

今回は知識水準を高めるために購入した本(特許関係)のお話です。

特許翻訳の実作業を遂行していく上で、基礎的な知識が必ずしも充分ではないことに気づいたと前回の記事で書きました。そこで、特許翻訳者に求められる基礎知識という視点から、参考資料となりうる本をいくつか選定し、常備が必要と判断した本については新規に購入しました。(以下の写真をご覧下さい。)

(1)化学とバイオテクノロジーの特許明細書の書き方読み方

サブタイトルが「研究者と特許担当者のための手引書第7版」となっています。自分の知識が時代遅れになっているかもしれないとの懸念から、最新の情報をインプットすべく、ネット検索や書店巡りで最近見つけた1冊です。出願人(特許翻訳業界ではソースクライアント)の立場から見た、早期の権利取得や紛争の予防に資するための明細書の書き方・読み方について、豊富な実例と判決例を示しながら、具体的な解説がされています。熟読した上で、特許翻訳作業に反映させていきたいと考えています。

(2)新・英文特許100の常識

サブタイトルが「最新の実務に基づく海外出願のポイント」となっています。

英文明細書の書き方が詳細に解説されているのみならず、実務家が備えておくべき外国特許の常識が随所に記載されています。そうした知識は、特許翻訳者としても理解しておく必要があり、本書は座右の参考書にふさわしいと判断し、昨年購入しました。

(3)特許翻訳の基礎と応用

サブタイトルが「高品質の英文明細書にするために」となっています。この本は、特許翻訳の業界では良く知られた本と聞いて、数年前、特許翻訳を志望するときに書店で内容をチェックした後、すぐに購入しました。今でも時々確認するために本書を開くことがあります。実務を行うときの参考書として活用しています。

 

(化学とバイオテクノロジーの特許明細書の書き方読み方)


化学とバイオテクノロジーの特許明細書の書き方読み方

(新・英文特許100の常識)

新・英文特許100の常識

 

(特許翻訳の基礎と応用)

特許翻訳の基礎と応用


いよいよ春、新学期2013年03月24日 20:42

今回は桐蔭生涯学習センターに関連するお話です。

桐蔭横浜大学(横浜市青葉区)の生涯学習センターにおける特許翻訳講座の存在を知ったのは、妻が2012年度第1期の特許翻訳講座を受講していたことが発端でした。そもそも、妻は、英文契約書の翻訳者を目指して、以前から勉強を継続しており、翻訳の考え方については、水野麻子さんの情報を取り入れ、マクロを駆使したCTcooperative translation)方式の翻訳にも取り組んでいました。ちなみに第1期の特許翻訳講座の内容は「行列のできる翻訳者になろう」というタイトルで、調べ物のノウハウを中心に解説がなされたようです。

第2期の内容は、タイトルが「作業のムダを減らすための考え方とテクニック」で、講座内容の詳細を聞くと、特許翻訳の実務者にとって有益な情報が満載で、是非とも参加したくなり、妻の第1期を引き継ぎ形で私が参加することにしました。第3期は、タイトルが「翻訳品質を高める、置換のワイルドカードと正規表現」で作業の効率化を一層引き上げるテクニックが目白押しで、引き続き、私が受講することにしました。

これらの特許翻訳講座を受講して得られた最大のメリットは、問題解決の手段としてどのようなノウハウやテクニックがあるのかを理解し、それらを利用して得られる作業効率の改善の大きさを実感できた点でした。

以前は、翻訳支援ソフトを使用して、原文ウィンドウ、訳文ウィンドウ、辞書ウィンドウ、対訳集ウィンドウの4画面を駆使して、いわゆる手作業的な趣で翻訳作業を行っていました。その後、一括置換ソフトの利用を始めてからは、原文ファイル(pdfファイル)と訳文ファイル(microsoftwordファイル)をベースに翻訳作業をしていました。

しかし、特に化学・バイオ系の特許明細書においては、化合物名や薬剤名などの用語が多数出現するので、同じ作業の繰り返しによる無駄な時間が問題となっていました。そこで、上記の特許翻訳講座で教示して頂いた内容の一部を活用して、現在は以下のようなスタイルで翻訳作業を実施しています。(ただ、これも暫定的な方法であり、さらなる改善が必要なことは自明です。)

・基本的な画面構成:原文(pdfファイル)、訳文(microsoftwordファイル)、辞書(Logophile)、用語集(microsoftexcelファイル)

・翻訳作業:wordの検索置換ウィンドウを使用して、ワイルドカードによる訳語の置換を行い、同時に訳語の用語集への取り込みも済ませる。

・訳語の使用歴確認:インターネットエクスプローラーで予め3タブ(和英用にgoogle scholar、英和用にCiNii、一般検索用にgoogle )を立ち上げておき、タスクバーに収納しておく(必要なとき、随時、タスクバーから表示させ検索する。)

また、先日納品した翻訳案件において、特許翻訳講座で教示して頂いたエディターの活用法により、文書ファイル中のゴミ文字を検出し、削除することができました。今までは、そんなゴミ文字があることすら知らなかったので、吃驚しましたが、なんと変なハイフン(通常のハイフンに下方向に小さなヒゲがついているもの)が数カ所見つかりました。

今回の翻訳案件では、最初に秀丸エディターに原文の英文をペーストしたところ、変なゴミ文字は?マークで表示されていました。

最終的な翻訳文ファイルについて、環境依存文字チェックプログラムを稼働させたところ、一部のコロン、セミコロンが該当したため、それらの修正作業も追加しました。

翻訳成果物の納品を済ませて、開放感に浸りながら、散歩をしていたら、すでに春が到来していることに、気づきました。

そこで、花の写真をいくつか紹介します。(以下の写真をご覧下さい。)

最初は、散歩道で見かけたハクモクレンの開花までの状況です。

つぼみの段階から満開状態に至るのにおよそ3週間かかっています。

次に、調べ物でよく利用する都立中央図書館の前庭の桜と散歩ルートでよく見かける桜を示します。今日の散歩では、満開の桜が一部散り始めているようでした。

最後は、同じく散歩ルートにある公園の花壇に咲いているお花です。その綺麗さが鮮やかに眼に飛び込んできたので、思わず写真に納めました。

萌え立つ春の息吹に負けないように、特許翻訳のスキルアップも一段のパワーアップを図って行きたいと思っています。

ところで、特許翻訳講座の話に戻すと、昨日、2013年度第1期の生涯学習センター講座一覧の小冊子が送られてきました。(以下の写真をご覧下さい。)その中の特許翻訳講座を見てみると、今回はタイトルが「訳語選択の「なぜ」を考える」となっており、各週毎に、受講者による翻訳文を題材に議論を進めて行くそうです。本講座には、毎回期待するところが大きいので、今回も参加申し込みを行いました。5月から始まる講座が楽しみです。

 

(3週間前のハクモクレン)

 

3週間前のハクモクレン

 

(2週間前のハクモクレン)

 

2週間前のハクモクレン

 

(今のハクモクレン)

 

今のハクモクレン

 

(今のハクモクレンの拡大部分)

 

今のハクモクレンの拡大部分

 

(都立中央図書館前の桜)

 

都立中央図書館前の桜

 

(有栖川宮記念公園の桜の種類)

有栖川宮記念公園の桜の種類

 

(釜利谷緑道の桜)

 

釜利谷緑道の桜

 

(中央公園の桜)

 

中央公園の桜

 

(公園の花壇その1)

 

公園の花壇その1

 

(公園の花壇その2)

公園の花壇その2

 

(花壇の水仙)

 

花壇の水仙

 

(桐蔭生涯学習センターの講座案内パンフレット)

桐蔭生涯学習センターの講座案内パンフレット


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