翻訳環境の整備(利用している辞書)2013年06月02日 16:40

今回は翻訳環境の整備(利用している辞書)についてのお話です。

化学・バイオ分野の特許翻訳を行うにあたり、私が取り揃えた辞書類を紹介します。(なお、翻訳スクールでのお薦め辞書やこれまでに愛用している辞書も含みます。)

(1)PCにインストールした辞書

180万語対訳大辞典

25万語医学用語大辞典(英和・和英)

Merriam- Webster英英辞典

Cobuild英英辞典

自然科学系和英大辞典

科学技術英語用法・実例データベース

医学英語慣用表現集

ライフサイエンス辞書

研究社和英大辞典

研究社英和大辞典

研究社新編英語活用辞典

ランダムハウス英語辞典

ジーニアス英和辞典

ジーニアス和英辞典

リーダーズ英和辞典

英辞郎

理化学辞典

広辞苑

(2)紙体の辞書

Longman現代英語辞典

Longman英語アクティベータ

技術英語数量表現辞典

特許実務用語和英辞典

生化学辞典

分子細胞生物学辞典

プラスチック大辞典

ライフサイエンス類語使い分け辞典

新漢和辞典

(3)辞書の検索ソフト

辞書の検索は、当初、翻訳支援ソフト「対訳君」を使用していた関係で対訳君に付属する辞書検索機能(epwing形式)を利用して串刺し検索を行っていましたが、現在は専らLogophileソフトを使用しています。Microsoftワード上で該当語句をコピーする操作を行うとLogophileの検索入力窓に自動的にペーストされる形で利用しています。串刺し検索の結果は、単語別、辞書別に表示されるので適宜画面を切り替えて使用しています。実際には、別途Google Scholar (日本人以外の英語論文の使用例確認)や CiNii (日本語の学術論文における用語の使用例確認)を併用して、訳語の選択を行っています。疑義のある用語については、別の機会に図書館等で調べて最終的な訳語確定を行います。

以下に主要な辞書の写真を示します。

 

Merriam- Webster英英辞典)

 

Merriam- Webster英英辞典

Cobuild英英辞典)

 

Cobuild英英辞典

Longman英語アクティベータ)

 

Longman英語アクティベータ

(研究社和英大辞典と研究社英和大辞典)

 

研究社和英大辞典と研究社英和大辞典

(理化学辞典と広辞苑)

 

理化学辞典と広辞苑

180万語対訳大辞典と25万語医学用語大辞典)

 

180万語対訳大辞典と25万語医学用語大辞典

(医学英語慣用表現集と自然科学系和英大辞典)

 

医学英語慣用表現集と自然科学系和英大辞典

(科学技術英語用法・実例データベース)

 

科学技術英語用法・実例データベース

(分子細胞生物学辞典)

分子細胞生物学辞典

 

(特許実務用語和英辞典)

特許実務用語和英辞典


新緑と露天風呂とステーキバイキング2013年06月07日 16:39

今回は日帰り温泉旅行(箱根ホテル小涌園)のお話です。

先日、妻の妹夫婦に誘われ、夫婦2組で日帰り温泉旅行に行ってきました。場所は箱根の小涌園で、車による現地集合・現地解散の形を採りました。行きは、東名の横浜町田ICから厚木ICへ、さらに小田原厚木道路で小田原西ICへ、そして小田原西ICから国道1号線で小涌園まで進むルートを進み、帰りは、小田原から西湘バイパスを通り、鎌倉を経由するルートで帰宅しました。

今回の日帰り温泉旅行は、共同購入クーポンのシステムを利用した格安の案件で、あっと言う間に販売終了してしまったとのことでした。販売元サイトの宣伝文句は、以下のとおりです。【焼きたてステーキにホテルメードスイーツ豪華料理を好きなだけ!《ランチビュッフェ&日帰り入浴》が12,200円!小川が流れ、緑が香る庭園露天温泉は開放感たっぷり!】

ランチビュッフェ(大人通常2,800円)と日帰り温泉入浴(大人通常1,600円)で大人1名通常4,400円なので、50%割引となっていました。

箱根ホテル小涌園は、新緑に囲まれ、何ともいえない癒やしの空間を提供してくれていました。特に露天風呂に浸かりながら、眺める新緑が格別のひとときを与えてくれました。(以下の写真をご覧下さい。)

「せせらぎの湯」は、小川の流れる美しい庭園内にある、露天風呂付き大浴場で、内湯とサウナがあり、木々に囲まれた露天風呂では四季の移ろいを堪能できます。タオル、バスタオル無料レンタルでシャンプー、リンス、ボディーソープが備え付けられれているので、身ひとつで気楽に温泉に入れます。

露天風呂で心身共にリフレッシュしたあとは、ランチビュッフェを楽しみました。(以下の写真をご覧下さい。)

焼きたてステーキは、3種類の岩塩が用意され、お好みで選択できたので、とても美味しく頂けました。バイキング用のプレートは小分けして盛りつけ出来るように9個の凹みがあり、たくさんの料理を少しづつ頂くのに便利でした。スイーツも鮮やかに彩られたものが多く、思わず普段以上に頂いてしまいました。

たまには、日常生活を忘れ、こうしたリフレッシュも必要なんだなと実感させる、楽しい日帰り温泉旅行でした。

 

  

(箱根ホテル小涌園)

 

箱根ホテル小涌園

(ホテルの前庭)

 

ホテルの前庭

(せせらぎ)

 

せせらぎ

(せせらぎの湯入り口)

 

せせらぎの湯入り口

(バイキング料理その1)

バイキング料理その1

 

(バイキング料理その2)

バイキング料理その2

 


桐蔭特許翻訳講座2013年06月14日 17:55

今回は桐蔭横浜大学生涯学習センターの特許翻訳講座に関するお話です。

先月から特許翻訳講座(訳語選択の「なぜ」を考える)を受講しており、現時点で全9回の講座の内、6回を終了しました。毎週1回、特許明細書の中から、技術的要素の比較的少ない題材(130ワード前後の英文)が課題文として取り上げられ、受講者が事前に提出した翻訳文に現れた多数の訳語について、当日、訳語選択の理由と適否が議論されます。受講後には、別途、講師のコメントおよび訳例がメールで配信されてきます。

自分で選択した訳語は1つでも、受講者全体では思った以上に訳語がバラつくこともあり、訳語選択の考え方が十人十色であることに驚きました。時代背景まで考えなければいけないこともあります。例えば、原油開発の初期の時代が記載されている題材で出てきた表現、「a well of natural gas」は、現代では通常、天然ガス井という訳語が用いられますが、その当時では原油を探して掘ったものの予期せぬ天然ガスが出てきたのだから、人工的な構造物であるガス井ではなく単なる「天然ガスの井戸」の方が好ましいという解説もありました。

回を重ねるにつれ、訳語選択を考える際の自分のアンテナ感度がアップしたような気がします。改めて気づかされたポイントは以下のとおりです。

(1)その分野で良く使用される用語(日本語)を事前に効率よくチェックする必要がある。英文の内容を理解していても、それを適切な日本語で表現できるかどうかは全く別の問題である。

(2)英文和訳する場合、日本語辞書をこまめに引いて微妙な意味の違いを理解し、把握した上で、訳語を選択する必要がある。

(3)英単語の本来の意味を英英辞書等で確認するのは、誤訳を防ぐために必須である。

(4)英単語の訳語に引きずられて、和訳した文章が、日本語として不自然な表現になっていないか確認する必要がある。

ここで、翻訳に伴うネット検索や日本語の使い方に関して、私が参考にしている本を紹介します。(以下の写真をご覧下さい。)

(1)Google検索の秘伝書

ネット検索のノウハウが満載で、一見の価値がある本と思います。

(2)きっちり!恥ずかしくない!文章が書ける

 朝日新聞のベテラン校閲記者の書いた本で「言葉の仕組み」と「助詞の使い方」について解説しています。

(3)文章は接続詞で決まる

読者に分かりやすく、印象に残る文章を書くため、プロの作家は、接続詞から考えるそうです。

このところ、桐蔭の講座を受講するときは、ほとんど雨が降っており、傘の持参が欠かせません。梅雨本番を迎えているので仕方ないことですが、紫陽花が映える季節だなと実感しています。(以下の写真をご覧下さい。)

 

Google検索の秘伝書)

Google検索の秘伝書


(きっちり!恥ずかしくない!文章が書ける)

きっちり!恥ずかしくない!文章が書ける


(文章は接続詞で決まる)

文章は接続詞で決まる


(散歩道の紫陽花)

散歩道の紫陽花

 


最近買った本(その2)2013年06月23日 22:40

今回は最近買った本(3冊)に関するお話です。

以前の記事と同様に、読了していない本を含むため、読んだ本ではなく、買った本としています。(以下の写真をご覧下さい。)

(1)化学辞典

自分の専門分野が化学であることに油断して、本格的な化学の辞典には関心が薄かったところ、翻訳者ブログを検索していたら、是非お薦めの本の中に「化学辞典」が紹介されていました。書店で手にとり、内容を確認した結果、是非とも備えておくべきであると判断して購入しました。帯のキャッチコピーは「現代化学の全知識をこの1冊に集約」です。座右の参考書として活用していきたいと考えています。

(2)翻訳とは何か 職業としての翻訳

文芸翻訳の世界とはあまり縁が無いと考えて、アクセスしていませんでしたが、職業として翻訳をする人にとっては、必読の本であるという記事が多く見られたので、購入しました。購入にあたり、著者である山岡洋一氏が生前に残された「翻訳通信」のネット版を事前に閲覧したところ、翻訳者を取り巻く環境や翻訳者の責任について、詳細かつ明快な解説がなされ、大いに触発されました。

(3)英単語のあぶない常識

同じく山岡洋一氏による新書版の本ですが、アマゾンにて中古本を入手しました。サブタイトルが「翻訳名人は訳語をこう決める」となっていました。英文和訳する場合、英語の意味と日本語の訳語の意味が噛み合わないことがあり、英英辞典、英和辞典、日本語の辞書、ネット上の用例を詳細に調査して、本来の意味がどれくらい使用されているかを解説してくれている労作です。既にご存じの方にとっては、何を今更という感じでしょうが、桐蔭翻訳講座において「訳語選択のなぜ」を勉強している自分にとっては、「いつ読むの?」「今でしょう!」の心境で、正にはまっております。

 

(化学辞典)

 

化学辞典

(翻訳とは何か 職業としての翻訳)

翻訳とは何か 職業としての翻訳

 

(英単語のあぶない常識)

英単語のあぶない常識

 


散歩ルートにある観光スポット(神社と橋)2013年06月29日 15:41

今回は散歩途中で見かけた観光スポット(神社と橋)のお話です。

シーサイドライン(横浜新都市交通)の金沢八景駅は、良く利用していますが、その目と鼻の先に観光スポットがあるとは、最近まで知りませんでした。散歩の途中でその金沢八景駅から海の方を眺めていたら、小さな島があるのに気づきました。(以下の写真をご覧下さい。)行ってみると、島の形が琵琶に似ていることからその名が付いたと言われている琵琶島でした。島には北条政子が近江(滋賀県)の竹生島から勧請した弁天が祭られています。元々は、瀬戸神社前面の海中にあって、橋で結ばれていたそうですが、現在は国道16号線を挟んで陸続きとなっています。琵琶島神社の正面に佇み、やや上方を見ると、シーサイドラインの自動運転中の列車が金沢八景駅に入線しているところでした。

「人は、意識して視ないと、物は見えてこない」といいますが、正にそのとおりで、いつも利用して、良く知っていると思う駅であっても、見慣れた風景という意識の下では、近くに存在している神社は,見えてきません。特許翻訳の世界でも、見慣れた訳語に引きずられて、誤訳の危険性に気づかずに、見過ごしてしまう可能性があります。先入観を一度捨てて、視ることが必要では無いかと実感しました。

金沢八景駅から野島方面に歩いて行くと、白くて美しい橋が見えてきます。(以下の写真をご覧下さい。)それは、神奈川の橋100選に選ばれた橋の1つで、平潟湾の野島と六浦町を結んでいる「タ照橋」です。ここは、金沢八景のうちの1つ「野島のタ照」として知られる場所で、景勝地として有名です。

金沢八景は、中国明代の僧、心越禅師が元禄七年(1694年)に金沢に来て、故郷の杭州西湖を偲びつつ、瀟湘八景になぞらえて詠んだ八編の漢詩が由来となっています。また、歌川(安藤)広重によって描かれた「武州金沢八景」八連作により、金沢八景が世に広く知られるようになりました。

ちなみに、金沢八景とは、以下の8カ所を指します。

「洲崎晴嵐(すざきのせいらん)」、「瀬戸秋月(せとのしゅうげつ)」、「小泉夜雨(こずみのやう)」、「乙舳帰帆(おつとものきはん)」、「称名晩鐘(しょうみょうのばんしょう)」、「平潟落雁(ひらがたのらくがん)」、「野島夕照(のじまのせきしょう)」、「内川暮雪(うちかわのぼせつ)

(上の二字は金沢の土地から、下の二字は瀟湘八景から取られています。)

タ照橋を渡っていると、係留されている釣り船や高架橋の上を走るシーサイドラインの列車などが一望できて、心が和みます。江戸時代の人も、我々と同様に、この景観を楽しんでいたのでしょう。(以下に広重の絵と観光用マンホールの写真を示します。)

 

(琵琶島神社全景)

 

琵琶島神社全景

 

(琵琶島神社入り口)

 

琵琶島神社入り口

 

(琵琶島神社正面)

 

琵琶島神社正面

 

(夕照橋)

 

夕照橋

 

(広重の野島夕照)

 

広重の野島夕照

 

(夕照橋をPRするマンホール)


夕照橋をPRするマンホール


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