特許翻訳トライアル2013年01月19日 15:05

今回は、特許翻訳トライアルのこれまでの戦いについてお話をします。

特許翻訳者として実務を受注するには、いくつかのルートが考えられます。直接受注するものとして、出願人ルートや特許事務所ルートがありますが、相手先との信頼関係が構築されていることが前提となるので、新規に受注するのは極めて困難です。一方、翻訳会社ルートは、トライアルに合格して登録されると、すぐに受注の可能性が生まれるので、新規に開業する人にとっては、取り組み易いルートであると思います。

前回、特許翻訳スクールについてお話ししましたが、スクール修了生に対して、翻訳会社からトライアル受験の勧誘があるケースもあります。私の最初のトライアル挑戦は、スクール修了時に勧誘された、ある大手翻訳会社(A社)のフリーランス特許翻訳者募集案件でした。張り切って応募したものの、結果は不合格。落ちた理由は、明示されないので、不明ですが、私の推測では、希望翻訳単価の回答が高すぎたことも起因しているのでないかと思っています。2つめに挑戦したのは、特許翻訳スクールつながりで、翻訳者募集を知った中規模の翻訳会社(B社)です。トライアルの結果を送信してから2ヶ月以上経過したので、今回も不合格かなと覚悟した矢先、合格の連絡が入り、しかも私にとっては、初仕事の打診も同時にありました。B社にはその後も、いくつか仕事を回して頂きました。

気を良くして、さらに受注先を拡大すべく、トライアル挑戦の相手先候補をネット検索により、8社選定しました。その選定基準は、特許翻訳分野の実績が相対的に大きいこと、化学・バイオ分野を扱っていること、ある程度以上の従業員を有し、長年の実績を積んでいる翻訳会社であることを条件としました。各社の応募条件のうち、翻訳経験年数が指定されているもので、特に3年や5年(必須)となっている会社は、合格レベルが相対的に高いと予測されたので、挑戦する順番をその分遅くし、とりあえず、比較的敷居の低そうな会社から、挑戦することにしました。3つめに応募したのは、ある大手翻訳会社(C社)でしたが、結果は不合格でした。落ちた理由を推測すると、トライアル解答に必ず記載すべきとされた、翻訳所要時間が大きな敗因ではないかと思っています。翻訳内容の校正等に十分時間をかけて仕上げた実時間を記入してしまったので、翻訳速度に難点があると判断された可能性があります。4つめに応募したのは、ある大手翻訳会社(D社)でした。D社のトライアルは、和文英訳の場合にクレームの追加記載や要約の作成等もあり、本格的な内容で、気合いを入れて取り組みましたが、結果はまたしても不合格でした。翻訳品質には自信をもっていたのですが、今もって何が敗因か分かりません。トライアルの提出期限(1ヶ月以内)を守って、翻訳文を提出したのですが、期限ギリギリで提出するのはあまり良くないのかも知れません。ほとんどのトライアルが不合格になっても、前進あるのみと考え、今また5つめの中規模翻訳会社(E社)のトライアルに応募しております。毎回不合格の理由は教えてもらえないので、自分で対策を立てないと同じことの繰り返しになる恐れがあります。そこで、E社の結果が出た時点で、添削結果も返ってくるという有料のトライアル(F社)を受けてみようと考えています。その結果を見れば、何が問題になっているのか、翻訳スキルが足りないのか、訳抜けなどの重大ミスがあるのか等が明確になってくるのではないかと期待しています。次回は、トライアル挑戦のその後の展開についてお話しします。

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