散歩ルートにある観光スポット(神社と橋)2013年06月29日 15:41

今回は散歩途中で見かけた観光スポット(神社と橋)のお話です。

シーサイドライン(横浜新都市交通)の金沢八景駅は、良く利用していますが、その目と鼻の先に観光スポットがあるとは、最近まで知りませんでした。散歩の途中でその金沢八景駅から海の方を眺めていたら、小さな島があるのに気づきました。(以下の写真をご覧下さい。)行ってみると、島の形が琵琶に似ていることからその名が付いたと言われている琵琶島でした。島には北条政子が近江(滋賀県)の竹生島から勧請した弁天が祭られています。元々は、瀬戸神社前面の海中にあって、橋で結ばれていたそうですが、現在は国道16号線を挟んで陸続きとなっています。琵琶島神社の正面に佇み、やや上方を見ると、シーサイドラインの自動運転中の列車が金沢八景駅に入線しているところでした。

「人は、意識して視ないと、物は見えてこない」といいますが、正にそのとおりで、いつも利用して、良く知っていると思う駅であっても、見慣れた風景という意識の下では、近くに存在している神社は,見えてきません。特許翻訳の世界でも、見慣れた訳語に引きずられて、誤訳の危険性に気づかずに、見過ごしてしまう可能性があります。先入観を一度捨てて、視ることが必要では無いかと実感しました。

金沢八景駅から野島方面に歩いて行くと、白くて美しい橋が見えてきます。(以下の写真をご覧下さい。)それは、神奈川の橋100選に選ばれた橋の1つで、平潟湾の野島と六浦町を結んでいる「タ照橋」です。ここは、金沢八景のうちの1つ「野島のタ照」として知られる場所で、景勝地として有名です。

金沢八景は、中国明代の僧、心越禅師が元禄七年(1694年)に金沢に来て、故郷の杭州西湖を偲びつつ、瀟湘八景になぞらえて詠んだ八編の漢詩が由来となっています。また、歌川(安藤)広重によって描かれた「武州金沢八景」八連作により、金沢八景が世に広く知られるようになりました。

ちなみに、金沢八景とは、以下の8カ所を指します。

「洲崎晴嵐(すざきのせいらん)」、「瀬戸秋月(せとのしゅうげつ)」、「小泉夜雨(こずみのやう)」、「乙舳帰帆(おつとものきはん)」、「称名晩鐘(しょうみょうのばんしょう)」、「平潟落雁(ひらがたのらくがん)」、「野島夕照(のじまのせきしょう)」、「内川暮雪(うちかわのぼせつ)

(上の二字は金沢の土地から、下の二字は瀟湘八景から取られています。)

タ照橋を渡っていると、係留されている釣り船や高架橋の上を走るシーサイドラインの列車などが一望できて、心が和みます。江戸時代の人も、我々と同様に、この景観を楽しんでいたのでしょう。(以下に広重の絵と観光用マンホールの写真を示します。)

 

(琵琶島神社全景)

 

琵琶島神社全景

 

(琵琶島神社入り口)

 

琵琶島神社入り口

 

(琵琶島神社正面)

 

琵琶島神社正面

 

(夕照橋)

 

夕照橋

 

(広重の野島夕照)

 

広重の野島夕照

 

(夕照橋をPRするマンホール)


夕照橋をPRするマンホール


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